スタンディングウェーブ現象とは

タイヤが波立ちパンクするスタンディングウェーブ現象

車を運転するなら、常にタイヤの空気圧には注意しなければいけません。
もし、タイヤの空気圧が不足するとどうなるか、考えたことはあるでしょうか。
タイヤは空気が入っている状態で機能するように作られています。
この空気が不足することで、本来起こらない現象が起こるのです。
それがスタンディングウェーブ現象であり、誰でも起こる可能性があります。

スタンディングウェーブ現象が起こる原因

タイヤは高速走行すると、接地面から後方に力が掛かります。
この時に波状に変形してしまうのが、スタンディングウェーブ現象です。
タイヤはゴムでできており、歪みにも耐えられますが、あまりに複雑な波がタイヤにかかると破断してしまう可能性があるのです。
1つの波なら問題ありませんが、ゴムの伝達速度や回転速度によっては複数重なってしまいます。
タイヤの温度も急激に上昇してしまう恐ろしい状態です。

一番の問題は、タイヤの空気圧で、回転速度が上がるとどんどんとゆがみが出てきます。
歪みも戻ろうとする力が掛かりますが、戻る前に回転してしまうのです。
この力がどんどんと重なるのが問題ですが、適正空気圧であれば問題ありません。
しかし、タイヤにかかる力はこれだけではなく、過積載など耐えきれないほどの重さが掛かっているときもスタンディングウェーブ現象が発生する可能性が高まります。

運転していても気が付きにくいのがスタンディングウェーブ現象で、突然ハンドルを取られたり、操作不能に陥ったりします。
タイヤが破断しバーストすれば、そのまま大きな交通事故につながるケースも出てくるのです。

スタンディングウェーブ現象を防ぐため

スタンディングウェーブ現象の対策は、タイヤの空気圧を適正に保つところからスタートしなければいけません。
空気圧が低くなると、その分ゆがみが出やすくなるからです。
これは車の種類やタイヤによっても異なるため、正確に確認が必要でしょう。

過積載を防ぐことも必要です。
積載重量を超えると、タイヤにかかる負担が変わります。
重いものを載せれば、当然タイヤに負担が増えるからです。
同じ空気圧でも積載重量が増えれば、タイヤにかかる負担も増大するからです。

タイヤの質も考えなければいけません。
スタッドレスタイヤなどは柔らかい材質が使われていますが、その分ゆがみやすい特徴も持っているからです。
高速走行もスタンディングウェーブ現象につながるため、必要以上に速度を上げて運転しないことも大切になってきます。

常に点検して安全に運転することが求められますが、意識の部分でこういった危険があることを理解しておかなければいけません。
知識があれば、どれだけ危険ナノかも理解できるからです。